小淵沢の住宅

  • 背景に雄大な甲斐駒ケ岳を携え、朝日を受ける東側外観。 外装を木製(杉板)にする事により周囲の自然に溶け込みながら、同時に大きな生き物のような存在感も醸し出している。

    車やバイクいじりが趣味の建主の為に造られたボリューム感のある車庫は、前面道路からの住宅本体のプライバシー確保の役目も担う。
    住宅と同じ屋根勾配・仕上にした事で親子の様な微笑ましい風景になっている。

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  • 夜景。

    2階寝室上のルーフバルコニーは建主が星を見る為に造られた。
    小淵沢では降るような沢山の星を見る事が出来る。

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  • 外観を南東方面より見る。
    外壁から突き出た黒い棒状の物は雨樋。

    リビングから南東方向に富士山を眺めるこの家では、通常の竪樋ではせっかくの眺望を台無しにしてしまう。華奢な鎖樋も検討されたが、この土地特有の山から吹き下ろしてくる強風を考えると外壁を傷めてしまう懸念があった。

    そこで、ヨーロッパの歴史的な建物などによく見られるガーゴイルをアレンジし、眺望の邪魔をせず、かつ雨を楽しめるような雨樋を考えてみた。

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  • 外観を南西方面より見る。

    この南に面した大きなルーフバルコニーからは、南東に富士山、南~南西に甲斐駒ケ岳を眺める事が出来、さらにその麓を小海線と中央本線がのんびりと走り過ぎて行く。

    山と鉄道が好きな施主が一年以上かけて見つけた絶好のロケーションに、その暮らしを存分に楽しめる居心地の良い空間が用意された。

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  • 田舎暮らしに憧れて都会から移住した建主(よそ者)と地域住民との日常的なコミュニケーションを図る場として、この大きな玄関土間を計画した。

    この大きな土間にはゆったりとしたベンチが造りつけられ、家の奥まで上がり込む事なく、気兼ねせずに四方山話を楽しむ事が出来る。

    採れたての野菜を持ってきた時も、犬の散歩中でも、汚れを気にせずに立ち寄れるし、日曜大工が趣味の建主のちょっとした作業場になる事もある。

    吹抜けから射し込む柔らかな光、外部につながる一続きの床、眼前に開けた眺望は内と外との境界を曖昧にし、家の中にいながら外の開放感を感じられる、とても居心地の良い空間となっている。

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  • 階段側より玄関土間を見る。

    玄関のベンチ、階段に使用したのはPaper woodという特殊合板。
    北海道の間伐材シラカバやシナ材に再生紙を挟み込んだ合板で、小口が美しい。
    シンプルな空間に程良い彩りを添えてくれる。

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  • キッチンより玄関方向を見る。

    家全体が一筆書きの空間として計画されている為、どこにいても気配を感じる事が出来、導線もスムーズ。

    また、この空間構成は、寒冷地に建つこの家の要でもある全館暖房(土壌蓄熱式輻射暖房「サーマスラブ」)を効率的に稼働させる重要な要素にもなっている。

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  • 東からの朝の陽射しが奥まで延びる開放的なLDK。

    建主は毎朝富士山を眺めながらゆっくりと朝食を頂く。贅沢なひと時。

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  • 外の景色を楽しみながら料理が出来る開放的なキッチン。

    周囲をぐるりと回れる導線は友人を招くのが好きな建主のこだわり。
    全開口サッシを開ければ、庭ともひとつながりになり、今後増築予定のデッキは気持ちの良いアウトドアリビングとなる。

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  • 小上がりになった和室は、リビングにいる人と目線の高さが合う為、違和感なく一続きの空間として使える。
    腰掛けるのにもちょうど良い高さは、移動時の動作も楽に出来る。

    客間として使う時には、天井のボックスに隠されたスクリーンを下ろしてプライバシーを確保。

    和室の窓からは八ヶ岳が臨める。

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  • 和室はリビングより一段高くなっている為、天井高が少し低めになっている。和室は「座」の空間の為、天井高は少し低めの方が落ち着く空間となる。

    写真右側には仏壇が置かれる。
    仏壇からも富士山を臨む事が出来、ご先祖様孝行(?)。

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  • 階段を上がった広めの廊下は書斎兼用。
    充分な広さに加え、正面の窓からは絵画のような八ヶ岳、背後には富士山と駒ケ岳が見渡せる、この家の中でもベストビューポイント。
    こんなに贅沢な書斎はそうない。

    東に寝室、西にトイレ、と2階は主にプライベート空間で構成されている。

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  • 吹抜から玄関土間を見る。

    北側の高窓から入る安定した光は白い壁や天井に反射し、空間全体を柔らかく包み込む。

    またこの吹抜けは、朝は東の玄関から、日中は2階の大きな開口部からも光が射し込む為、北側に位置しながらも一日を通して程良い明るさに保たれている。

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  • 主寝室の北の窓からは雄大な八ヶ岳が臨める。

    東側の小さな窓は通風を確保すると共に、外観のアクセントにもなっている。

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  • 南側の大きなルーフバルコニーより室内を見る。

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photo by kazumi yoshino

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