凄い工芸品

昨日サントリー美術館で開催中の宮川香山展に行ってきました。
「精緻を極めた芸術作品とはこのことだ」と呆気にとられました。
人間の『熱』を否応なく発散する作品群に感動いたしました。

ド素人の私が何か偉そうに説明するべきではないし、
21世紀になって10数年経った今、宮川香山についてわざわざ図書館に行かなくても、指先一つで調べは尽きます。興味のある方はどうぞよろしくお願いします。

kani
高浮彫蟹花瓶の迫力

ところで、最近美術展に行くと“なんちゃって学芸員”さんの解説の声が多くて困ります。
同行者に対していろいろと説明しているようですが、その声が大きくて雑音になってます。
作品の前に書かれている内容を早く読み終えて、それを喋りまくるという古典的な“なんちゃって学芸員”に加え、それこそ指先一つで成り上がった“なんちゃってウィキ学芸員”も増加中です。
さらには昨日のような工芸品、特に焼物ともなると自称蒐集家やカルチャーセンターの陶芸教室で鍛えられた自称陶芸家がわんさと押し寄せて百家争鳴の趣でした。

そういう方と巡りあわせで隣り合ったまま鑑賞するとこれはもう辛い。
一旦コースから離れて、一人で来ている方の後ろを狙ってコースに再入場します。
昨日も私の前後への再入場者が続いたのは、同じ悩みの人が案外多いということかもしれません。
音声解説サービスを有料レンタルするべきだったなと思う瞬間が何度もありました。

しかしそんなこととは無関係に展示作品は本当に圧巻の迫力です。
こんなに素晴らしいものが残っていることが嬉しくなる週末でした。